2010年02月15日

幹事リレーコラム 第3回


第3回 「アジェンダフォーラムの今後に向けて」
京のアジェンダ21フォーラム 幹事 浅岡美恵(弁護士)

京都にアジェンダフォーラムが発足したのは、京都で温暖化防止の国連会議COP3が開かれる直前である。1992年の地球サミット以来、地球規模で、持続可能な地域の将来像を市民・事業者と行政が協働してつくりあげていくプロセスが動き出していた。
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イラスト:京のアジェンダ21フォーラム入会案内「京のアジェンダ21フォーラムが目指す京都!」より】
その国際版の大きなうねりがCOP3京都会議であり、地域版として京都でも、リオデジャネイロでの地球サミットの成果を取り入れようとの議論が出てきた。「京のアジェンダ21」を策定し、その実現の場の一つとしてアジェンダフォーラムも設けられた。当時としては、関係者はその先進性を自負していた。
【フォーラムのこれまでの主な活動】
・現在の「統一省エネラベル」制度の前身となる家電製品への「省エネラベル」表示制度の構築
・KES(KES・環境マネジメントシステム・スタンダード)の創設
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このように、アジェンダフォーラムは、京都会議を前に、形だけの協働や参加の機会ではなく、本当の市民参加の機会の期待も込めて真摯な議論がなされ、そこからKESの仕組みや家電製品の省エネラベルも生まれた。今では当たり前だが、それなりの生みの苦しみもあった。

もともと、「アジェンダ21」は21世紀に向けての課題を設定しようというものだった。当時、これまでのエネルギー多消費のまちや暮らし、生産活動とは異なる社会が求められていることは理解され、既定の方針や政策では対応できず、政策決定のプロセスも大きく変わる必要があるとの認識では出発した。だが、それはまだ、十分に21世紀を見通したものではなかった。京都のアジェンダ21についてもいえることだ。

それから20年近く経過し、この間、国際レベルでは、持続可能な低炭素経済社会を構築するために、先進国は2050年までに80%以上の削減が目標となってきている。地域においてもそうした低炭素の持続可能な地域づくりが求められる。COP15は途中経過に終わったが、流れが変わることはない。

京都でも、設立当初はアジェンダの位置づけも京都市環境局の片隅のものであり、現場のストレスも多かった。今や、国連の気候変動会議COP15は120ヶ国から国家首脳が集まるトップレベル会議となったように、京都においてもトップアジェンダに位置づけられつつある。世界でも国でも地方でも、21世紀の環境アジェンダを再設定中といっても過言でない。本来、リオのサミットで求められていたローカルアジェンダがようやく見えてきたともいえるのかも知れない。
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【COP15会議の様子。120ヶ国から国家首脳が集まるトップレベル会議となった。】

そのプロセスに、京都で、市民、事業者、地域のさまざまな主体が十分に議論に参加できているだろうか。それなりに新たな関与が生まれているが、どのような場や機能が今の課題にふさわしいのかが求められているのではないか。

市民参加の必要性はまずます高まることはいうまでもない。アジェンダフォーラムがそこにどう関わっていくべきなのか、また、できるのだろうか。低炭素の持続可能な京都に求められるもの、創出していくべき課題を議論し、そのなかで何を今、とりあげようとするのか。そうした議論がまず、必要となっている。
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京のアジェンダ21フォーラムの組織のイメージとして、「京のアジェンダ21」に描かれた図】

posted by アジェンダ at 00:39| 活動報告